2月18日深夜

別れに際して人は憂いを帯びた顔を見せ、旅の終わりであれば旅愁を抱き、その二つが重なったりなどすれば愛する二人は駅のホームで別れを惜しみさめざめと泣いてみたりするかもしれない。これまでそういった経験は無いのだけれど今回の東京湯けむりぶらり旅に関しての自分は言うなればそのような感じであったのかもしれないわけで、が、自分の生息地、活動区域はこてこての関西であり、こんな濃いうどんの匂いがする駅なぞが近くにあると全身が蕁麻疹におおわれてしまう恐れがある故に、未練は多少ありつつも「詮無きことであるなあ」と呟いて新幹線に乗り込んだのでした。
京都に着いて降り、地元まで鈍行で到着したならば一息ついたのか急に腹が減り、ポケットをまさぐってみるもちゃりちゃりした銭だけで、具体的には残金680円。いやあ、危なかったなどと独り言ち、その足で近くの回転寿司屋へ行って「へい、大将。適当に見繕ってくんな」とタッチパネル式のハイカラでモダーンな彼に注文をしました。幸いその店は一皿が88円という価格デストロイ極まれりといった値段設定で(単にフェア中だったのが後に判明)、通常100円であれば6皿しか食べることができないのに7皿食べることができたので流れはこっちにきてるきてると思いました。
帰宅後、洗濯物を洗濯機に放り込みぐるぐる回して、郵便物やらメールのチェック。ESを2枚仕上げ送信。そして巡回とPCの前で大忙しでした。またこれからあれやこれやと忙殺される日々が続くことは容易に想像がつくのです。猫背をぐいっ伸ばしてそのまま後ろのベッドに倒れこみ「はて、次の旅はいつにしやしょうかね」などと目を瞑るのでした。ふぁーあーちょっちょりー。